弁護士法人 青葉法律事務所 WEBLOG

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条文で読む改正民法3 個人が根保証人である全ての根保証契約で極度額の定めを置くことが必要に

根保証とは

 根保証とは、債権者と債務者との間で将来にわたって行われる一定の取引等から生ずる不特定の債務を将来にわたり保証人が保証するというものです。個人の根保証といえば、賃貸借契約の賃借人の保証人が身近なものかと思います。
 
 この個人保証人の根保証においても次のとおり重大な改正がなされています。

改正民法では、個人が根保証人の根保証契約は極度額の定めが必要になります

 極度額とは、債務の上限額です。
 
 現在の民法でも、貸金等債務(お金の貸渡や手形割引を受けて負担する債務)の根保証契約は、個人が根保証人の場合は、極度額の定めがないと無効です(現行民法465条の2第1項・第2項)。

 改正民法は、これを全ての根保証契約に拡大するものです。つまり、個人が保証人の根保証契約では、債務の上限額を定めなければ、根保証契約そのものが無効となります(以下の改正民法465条の2の第1項・第2項)。その意味で取引実務で気をつけたい、非常に重要な改正です。

 なお、保証人(法人)の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証(求償保証)の保証人が個人である場合も、上記極度額に関する規制が及びます(条文は省略しますが改正民法465条の5)。

改正民法の条文

1 改正民法第465条の2(個人根保証契約の保証人の責任等)
一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(以下「根保証契約」という。)であって保証人が法人でないもの(以下「個人根保証契約」という。)の保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのもの及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う。


個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。


第446条第2項及び第3項の規定(※筆者注:保証契約の書面性の規定)は、個人根保証契約における第一項に規定する極度額の定めについて準用する。

なお、上記改正ですが、2019年執筆時点では、施行されていませんのでご注意下さい。

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 本ブログをもとにご自身のみで判断されずお近くの弁護士にご相談下さい。本ブログのみでご判断された場合の責任は負いかねますのでご了承下さい。

 青葉法律事務所の法律相談ご予約番号は022-223-5590となります。

(本記事は仙台 弁護士 青葉法律事務所弁護士「浅沼賢広」が書きました。) 執筆当時の法律状況を前提としています。

条文で読む改正民法2 法定利率は変動制に(最初は3%)

 利息について、利率に関する合意がない場合、現行民法では年5%の法定利率が適用されていました(商行為によって生じた債権は6%)。金銭債務の不履行の場合の損害賠償額の算定についても法定利率が適用されてきました。

 ただ、低金利のなか、法定利率と市場金利に大きな開きがある状態が続いていました。そこで、改正民法では、法定利率を当面3%としたうえで(改正民法404条2項)、3年に一度法定利率を見直す変動制を導入しました(改正民法404条3項)。実務に大きな影響を与える改正です。

【改正民法の条文引用】

(法定利率)
第404条
利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率による。

法定利率は、年三パーセントとする。

前項の規定にかかわらず、法定利率は、法務省令で定めるところにより、三年を一期とし、一期ごとに、次項の規定により変動するものとする。

各期における法定利率は、この項の規定により法定利率に変動があった期のうち直近のもの(以下この項において
「直近変動期」という。)における基準割合と当期における基準割合との差に相当する割合(その割合に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を直近変動期における法定利率に加算し、又は減算した割合とする。

前項に規定する「基準割合」とは、法務省令で定めるところにより、各期の初日の属する年の六年前の年の一月から前々年の十二月までの各月における短期貸付けの平均利率(当該各月において銀行が新たに行った貸付け(貸付期間が一年未満のものに限る。)に係る利率の平均をいう。)の合計を六十で除して計算した割合(その割合に〇・一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として法務大臣が告示するものをいう。


 なお、上記改正ですが、2019年執筆時点では、施行されていませんのでご注意下さい。

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(本記事は仙台 弁護士 青葉法律事務所弁護士「浅沼賢広」が書きました。) 執筆当時の法律状況を前提としています。

条文で読む民法改正1(2)人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求の消滅時効

改正民法167条
 人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第1項2号の規定については、同号中「10年間」とあるのは「20年間」とする。


 ※改正民法166条第1項
  債権は次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
 1 債権者が権利を行使することができることを知った時から
   5年間行使しないとき。
 2 権利を行使することができる時から10年間行使しないとき。

改正民法724条
 不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
 1 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を
   知った時から3年間行使しないとき。

 2 不法行為の時から20年間行使しないとき。


改正民法724条の2
 人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第1号の規定の適用については、同号中「3年間」とあるのは、「5年間」とする。

 上記のとおり、改正民法では、生命・身体への侵害による損害賠償請求の消滅時効期間は<債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき。>又は<権利を行使することができる時から20年間(注:原則は10年)行使しないとき。>とされています。

 同じく改正民法での不法行為による生命・身体への損害賠償請求(交通事故など)の消滅時効期間は、<被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から5年間(注:原則は3年間)行使しないとき。>又は<不法行為の時から20年間>です。

 赤字部分について原則的な消滅時効期間より延長されています。

 これは生命・身体は重要な法益なので、消滅時効期間を通常の場合よりも長くして、その保護を図ったものです。


 なお、上記改正ですが、2019年執筆時点では、施行されていませんのでご注意下さい。

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