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「個人と会社の東日本大震災「二重ローン問題」支援の枠組みについて」平成24年4月刊

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東日本大震災で被災した個人や企業が新たに借金を抱えて苦しむ「二重ローン問題」で,支援のメニューが一応出そろいました。

 ①個人の方…個人版私的整理ガイドライン
 ②中堅企業…産業復興機構による支援
 ③小規模企業・農林水産事業者…事業者再生支援機構による支援

・・・となります。

①個人の方向けの支援 〜個人版私的整理ガイドライン〜

 震災によって既存の債務(住宅ローンなど)の支払いが出来なくなった方が利用できます。運用開始当初は「使い勝手が悪い」と批判されていましたが,その後運用が改善されてきました。運用改善により

(1)継続的に収入がある人でも利用が可能となり、さらに、
(2)手元に500万円を目安に現預金を残して手続きを進めることもできるようになりました(生活再建支援金や義援金は,これとは別に手元に残せます)。

 また,破産などとは異なり,信用情報機関に登録されることなく債務の整理ができますので,新たな住宅ローンを組み直すことも可能です。

②中堅企業向けの支援 〜産業復興機構による支援〜

 宮城では昨年末に発足しました。出資母体は独立行政法人,県,地元金融機関です。

 支援の枠組みは,取引先の金融機関の新規融資を条件に既存の債務を機構が買い取り,機構が返済を最長15年猶予するというものです。
 ただし,全取引金融機関の合意が必要な上,買い取り価格で金融機関と折り合わないケースが多く,ハードルが高すぎて使い勝手が悪いとの指摘もあります(平成24年3月8日時点では,600件を超える相談に対し,実現は10件に満たない状況です)。

③小規模企業・農林水産事業者向けの支援 〜事業者再生支援機構による支援〜

 今年の3月5日から業務が開始されています。出資母体は国です。本店は仙台に設置されました。
 既存の債務を機構が買い取り返済を猶予するほか,つなぎ融資や専門家派遣を行うメニューも準備しています。

 先行して発足した産業復興機構が「使い勝手が悪い」と批判されていることを踏まえ,事業者再生支援機構では,より柔軟に対応できる仕組みにしたいと説明しています。
 金融機関が機構の債権買い取りに協力するか,また,被災企業に新たな融資(ニューマネー)が適切に供給されるかが重要な鍵になります。
 産業復興機構との最大の違いは,国が5000億円の保証を付けることで,債権を買い取りやすくしたことです。

 これからの実際の運用がどのようになるか注目されているところです。

補足

 記事内容はあくまで執筆当時の一般的なものとなります。お悩み等あればこのブログのみでご判断されず、是非、当事務所までお気軽にご相談下さい。よろしくお願い致します。